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吟香ゆかりの寺院「善應寺」(岡山県津山市)

善應寺は、吟香が江戸に向かう前、最後に勉強した寺院として知られています。
幼名辰大郎は、学僕として入った坪井の大庄屋・安藤善一(簡斎)に認められ、津山城下で藩の儒学者らに学問を教わるとともに藩士と交流、書や画、詩を詠み、そのかいあって、14歳のとき高田村(現津山市大篠)善應寺で私塾を開くまでになり、地域の若者を集めては儒教の教えで特に重要な「四書五経」や日本の歴史書「日本外史」など教えました。
ここ津山にいるとき、もはや吟香の域は完成していたとも言われますが、吟香が滞在したその善應寺とは、どんな寺院だったのでしょうか。
当寺院は、津山市の北東部、大篠公民館の北部に位置し、JR津山駅から車で20分のところにあります。地域が一望できるなど風光明媚な場所で、寺院としての風格は他なりません。
駐車場に車を止めると、まず十六羅漢様と巨大な案内塔「善應寺」が私たちを迎えてくれます。階段を上り山門をくぐると「岸田吟香私塾の跡(弘化4年〜嘉永5年)」の看板が目に入ります。正面に客殿が、右側に庫裏、左側に鐘楼、その奥に本堂が見えます。
庭園も手入れが行き届き、本堂に着くまでに私たち参拝者の心を癒してくれます。
天台宗龍頭山「善應寺」
・本寺 滋賀県大津市 比叡山延暦寺
・開基 貞観2庚辰年(860)慈覚大師円仁
・本尊 聖観世音菩薩 行基作
・脇侍 不動明王 毘沙門天
・縁起 当山は比叡山延暦寺第四祖慈覚大師が美作の国を御巡教の際、美作一宮である中山神社にご参ろうの折、東北の山頂に紫雲のたなびくのを見て、霊地のある事を知り、深山に分け入られると、にわかに甘露が降り、雲中より蟠龍が頭を挙げて、大師の登山を歓び迎える様をしたので、山号を龍頭山と名付け、大師護持の一寸八部の観音像を本尊の体内に納めて当寺の本尊とし一宇の草堂を建立した。以来年々栄え、三十三所の観音を末寺として大伽藍を構えていたが、兵火の為焼失、再興、焼失、再興を繰り返し、慶応2年に復興を遂げ現在に至っている。(善應寺パンフ参考)
・主な年中行事
修正会、弁天さまご縁日(以上1月)、本尊観音さまご縁日(毎月)、涅槃会:釈尊入滅の日(2月)、彼岸会(春秋)、花まつり(4月)、山家会:伝教大師入滅日(6月)、弁天さま夏祭り(7月)、初盆者回向法要、施餓鬼会、地蔵盆(以上8月)、もみじまつり、天台会:天台大師入滅日(以上11月)、除夜の鐘つき(12月)
・住職 那波(なは)良(りょう)晃(こう)(天台宗典編纂所編纂研究員/叡山学院講師
・所在 〒708-0802岡山県津山市大篠1674
・お問い合わせ 電話0868-29-0513 fax 0868-29-3107

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