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冒頭、「幕末・明治のころ『岸田吟香』という、とにかくすごい人がいました。高校の日本史の教科書には、息子の岸田劉生(りゅうせい)の名前は出てきますが、・・・」と続く。国重要文化財『麗子像』を描いた劉生の実父・岸田吟香について纏めた一冊である。
この本は、兵庫県いや岡山県でも吟香にかけては右に出るものはいないほど研究熱心な武庫川女子大学教育学部・山口豊教授が出版したもので、構成は、四つのステージからなり、幼少年時代、青年期、壮年期、晩年期で、その時代時代に吟香の活動ぶり、教授の考えが纏められている。特に、表表紙のデザインは、吟香がこよなく愛した「桜」で覆われ、吟香を良く知り尽くしていることが伺われる。
本を読んでいくうち、講演時の光景が再現されているかのように、優しく語りかけられるようで、文字も大きく誰にも読みやすい。中学生でも理解できる内容であるので、是非手に取り読んでもらいたい。
●出版の案内
・書籍:B5判111ページ、定価1,100円(税込)
・発刊:2025年4月18日
・発行人:山口 豊
・発売元:株式会社 山陽新聞社
電話086-803-8164、FAX086-803-8104
●著者紹介 山口 豊(やまぐちゆたか)
1958年兵庫県生まれ。兵庫教育大学卒業後、兵庫県内の高等学校国語科教諭、兵庫県教育委員会事務局指導主事、兵庫県立高等学校長を経て現在に至る。主な研究分野は、岸田吟香の『呉淞日記』やジョセフ・ヒコの『海外新聞』など幕末から近代にかけての語彙。播磨町在住。
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