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「東亜同文書院」の誕生史と「岡山展示会・講演会」

7月22日(土)、愛知大学東亜同文書院大学記念センター主催の講演会に、愛好者ら約80名が集い、私たち語り継ぐ会員も9名が参加した。
3人の講師陣で始まった講演、まず「インターネットによる東亜同文書院史料の発掘収集」と題し、愛知大学法経学部有森茂生氏(昭和52年卒業生)が収集した一つである昭和14年日本ビクター製造の東亜同文書院40周年記念SPレコード「文書院歌(木村欣一作詞)」が流されたほか、収集した多くの資料が紹介された。
次に「岡山が生んだ岸田吟香と上海」と題し、藤田佳久愛知大学名誉教授から、愛知大学は、東亜同文書院からの引き揚げ者で設立されたと、以降は吟香の話しで盛り上がった。
・津山藩で修行した竹絵が効を奏し中国文化人に大歓迎され一躍人気者になった。
・書や画を通して交流、筆談で話した。
・一番に中国に渡ったと信じていたが、実は明治直前までに幕府が送った人は67人だった。
・上海樂善堂で荒尾精(愛知県出身)と出会い、日清貿易研究所(貿易実務者養成学校)設立に力を求められた。
・東亜同文書院の創設に加わり、中国と貿易や文化交流を進める第一人者だった。などなど、私たちが知らない吟香の活躍ぶりを細かく紹介した後、吟香は日本の近代化になくてはならないエンジンの役目をした人であると締めくくられた。
次に「晴れの国岡山と近代中国―児島野ア家、閑谷学校、日清貿易研究所―」と題し、土屋洋名古屋大学大学院人文学研究科准教授から、吟香は中国との共生、東アジア主義を唱えたと紹介があるなど、参加した人は吟香の世界に終始没頭していた。
終了後、全体を通して質疑応答が行われ、当会の坂手良亘氏が、閑谷学校卒業生で、学資を稼ぐなど苦学して日清貿易研究所を卒業した河本磯平(真庭市出身)のことも今の学生に伝えてほしいと訴えた。 山本登志夫記


有森茂生
(愛知大学 法経学部 法学科)


藤田佳良
(愛知大学 名誉教授)


土屋 洋
(名古屋大学大学院 人文学研究科 准教授)

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